仕事の失敗や欠点についてはどう書くべきか

その会社の歴史に例がないほど優秀な人材でないかぎり、誰もが欠点を持っているし、失敗もしているだろう。だから、軽く触れるにとどめるにしても、欠点や失敗には触れるべきだ。グロートはこれについても、上司に「自分をクビにする材料を与えないよう」、問題分野についてはできるだけ自分に都合よく表現するべきだと言う。バトラーは発展的な言い回しを使うようアドバイスする。

「『私はここで失敗しました』と言うのではなく、『私が改善したいのはこの分野です』『私が学んだことはこれです』『前進のためにわれわれが行う必要があるのはこれです』というような言い方をしよう」

自己評価で他の人々のことを書きたいという思いにかられることがある。その人たちのせいで自分の前進が妨げられている場合はとくにそうだ。だが、自己評価は他の人々ではなく自分について書くものだということを忘れてはならない。

「自己防衛的な言い回しを使ったり、他の人々を批判したりしてはならない。それでは物事は前進しない」と、バトラーは言う。

「同僚との間に大きな問題がある場合は、人事評価のずっと前に上司に話をする必要がある。書面で伝えるのではなく、直接会って内密に相談するべきだ」。

賢明な社員は自己評価を利用してキャリア開発の機会を要請する。そうした要請を盛り込むことを上司がはっきりとは求めていない場合でも、「頼まなければ、そうしてもらえないのだから」、とにかく盛り込むべきだと、バトラーは言う。

これらをできるだけ具体的に表現しよう。自分の職務のうち自分を最もわくわくさせる部分は何かを説明し、そうした仕事にもっとかかわれるようになる方法を提案しよう。特定のブレインストーミング・ミーティングに参加させてほしいと頼んでもよいし、データ分析の講座を受ける費用を出してほしいと頼んでもよいだろう。ただし、自分個人だけでなく自分の部署のニーズにもかなう要請にすることを忘れてはならない。