日本チームの特徴は、欧州のクラブで活躍する「欧州組」と、Jリーグでプレーする「国内組」の合体チームということである。うまく“融合”できるかどうかがチームづくりのポイントとなる。

――欧州組と国内組の違い、苦労はありますか?

「みんな同じ日本人ですから、苦労はないわけです。あえてサッカーで言えば、海外組は日常から世界のサッカーに触れているけれども、Jリーグでは日本のサッカーだけにしか触れていないわけです。実際、代表チームとなると、世界とサッカーをしにいくわけですから、慣れという意味では欧州組が慣れているということになります。だから、国内組に経験を積ませるために、できるだけ中南米やアフリカのチームであったり、ヨーロッパのチームであったり、異なった大陸とのマッチメークをお願いしています」

アルベルト・ザッケローニ
1953年、イタリア生まれ。30歳でチェゼナティコの監督に就任後、ACミラン、インテル、ユヴェントスなどイタリア名門クラブの監督を歴任。ACミラン時代にはリーグ優勝を果たした。2010年、日本代表監督に就任。AFCアジアカップで優勝に導く。13年6月、日本代表のワールドカップ2014出場を決めた。母国でホテルを所有し、経営者の顔を併せ持つ。
(松瀬 学=インタビュー・構成 若杉憲司=撮影)
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