仕事ができる人・できない人は何が違うのか。ビジネス数学の教育者、深沢真太郎さんは「同じことを学んでも理解力によって成果は変わってくる。ビジネスマンに研修を行うと『わかったつもり』になっているだけという人が非常に多い。理解力は練習で習得できる一生もののスキルなので、ぜひ身につけてほしい」という――。
※本稿は、深沢真太郎『本当に頭がよくなる シン・理解力 具体と抽象で鍛える数学的・言語化トレーニング』(実務教育出版)の一部を再編集したものです。
人生を壊す「わかったつもり」のワナ
誰にでも「連絡をしたつもりで、実際はしていなかった(連絡し忘れていた)」という経験があるでしょう。
「言ったつもりで、実際は言っていなかった」→ミスコミュニケーョンの典型
「終えたつもりで、実際は終わっていなかった」→それに気づいて慌ててしまうことも
「聞いているつもりで、実際は聞いていなかった」→相手からの信頼を損ねることも
「終えたつもりで、実際は終わっていなかった」→それに気づいて慌ててしまうことも
「聞いているつもりで、実際は聞いていなかった」→相手からの信頼を損ねることも
私がいちばん「気をつけなくては」と感じるのは、このような「◯◯したつもりで、実際にはしていなかった」という出来事の場合です。
もしこれが「連絡をしていない認識で、実際に連絡していない」のであれば、基本的に問題ありません。認識と実態が一致している、つまり「自分のことが客観的にわかっている」わけですから、おそらくこの人は、本当に連絡が必要な場面ではしっかり連絡ができるでしょう。
しかし「連絡をしたつもりで、実際はしていなかった」は困りますよね。その人はいずれ本当に連絡が必要な場面で、連絡をし忘れる可能性があるからです。
同じことが、この本のテーマにも当てはまります。
つまり「理解したつもりで、実際は理解していなかった」という状態もまた、とても「たちが悪い」ということです。なぜなら、次のような結果につながりやすいためです。
・いざ説明を求められたとき、うまく言葉にできない(言語化できない)
・簡単に結論が出せると思っていたのに、考え始めると迷路に入ってしまう
・セミナーや読書で学んだことが、実際の職場ではなぜか実践できない
・簡単に結論が出せると思っていたのに、考え始めると迷路に入ってしまう
・セミナーや読書で学んだことが、実際の職場ではなぜか実践できない
「理解したつもりで、実際は理解していなかった」という状態は、細かいところであなたが無意識のうちにじわじわと、しかし確実に(少し残酷な表現を使わせていただくと「真綿で首を絞めるように」)、その人物に悪影響を及ぼします。あなたが理解力を手にするための最初の一歩は、この「つもり」のワナの存在に気づくことです。

