「用もないのにやってきて“熱意”を見せる」
8.アポなし訪問営業マン
熱意を伝えるのは大切だが、これも勘違いしている営業マンが多いようだ。
来訪時は「付加価値のある情報を持ってきてほしい」と日揮の中島氏はいう。
「見積書を持参するなら、“実はここには書いていませんが、裏でこういう努力をしたんです”といったバックグラウンドの情報が大切です。顧客の情報を取りにくるのでもいい。“うちで今こんなことを考えていて顧客の声を聞きたいと思いまして”といった話でも、聞けば、その会社の動きがわかります。用もないのに来るな。来るなら何か話を持ってこい」
日本HPの赤岸氏も同様の意見だ。
「バイヤーは見積書をもらってそのまま社内に流すわけではありません。もし営業さんが自分で社内調整したのなら、“ここをこうネゴって何とか出してきました”といった話ができるはずです。バイヤーもそれを理解すれば、社内への流し方も変わる。結果、“おまえはサプライヤーの味方か”といわれる。でも、そこまで持っていけるのも営業マンの力です」
(松田健一=撮影)