ドムドムの逆襲が始まった
様々なイベント出店やアパレルブランドとのコラボ、独自の商品開発によって注目度が上がり、テレビや雑誌、ウェブ媒体へのメディア露出が増えていきました。フジテレビ系の「トップをねらわない店~1カ月おじゃまシマス~」というバラエティー番組にも出演し、メディアからの問い合わせがさらに増えました。
お笑い芸人のバチョフさんが1カ月間密着し、全店舗を取材してくださったこの番組で、ドムドムは「トップはねらわないけれど、確実にファンがいる素敵なバーガーチェーン」として紹介されました。
翌年には、ライフスタイルメディアの「TABI LABO」さんが、「ドムドムの逆襲」という特集を7回にわたって連載してくださいました。担当編集の方は、幼い頃からドムドムに通われていた“ドムドム愛”にあふれていて、事業再生に取り組む私たちの姿に感銘を受けて、記事にしてくださいました。
初回は「2020年はドムドムハンバーガーが絶対くる!」というタイトルで私のインタビューが掲載され、その後も「潰れない理由」「商品開発の裏側」「おすすめメニュー」など、深い内容の記事が続きました。
「絶滅危惧種のチェーン店を救い出そう」
連載終了後には、TABI LABOさんの本社にあるイベントスペースで1日限りの営業を行いました。場所は渋谷の隣、池尻大橋。あいにくの雨でしたが、午前8時30分には一番乗りのお客様がいらして、開店を待つ行列ができました。
午前11時の開店後も行列は絶えることなく、午後12時30分には完売しました。昔からドムドムに馴染みのある方だけでなく、最近ファンになったという方もたくさん来てくださり、ドムドムが歩んできた歴史の偉大さを目の当たりにしました。
このイベントを紹介した記事には、「みんな“ドムドム”を待っていた。この熱気こそ“逆襲”の証明だ!」というタイトルがつけられました。まさにその通りで、皆さんの「店舗数が減ってしまったけど、最近頑張っているから応援したい!」という気持ちがひしひしと伝わってきました。「絶滅危惧種のチェーン店を救い出そう!」というムーブメントになっているようにも感じました。
今回のことで、社長就任以来ずっと考えていた「ドムドムとは何か?」という問いの答えが見つかったように思います。
それは、「お客様の郷愁と愛着」そして「期待」に支えられたブランドであり、お客様の人生に寄り添いながら、喜んでいただけることを提供するのがドムドムなのだと。
くしくも、2020年は創業50周年の年。
節目の年にふさわしい、最高のスタートを切ることができました。


