大手全社が販売する淹れたてコーヒー。今年1月、セブン-イレブンが最後に参入し、カフェチェーンを凌ぐ勢いで伸びているという。なぜ注力するのか。「売り上げ以外の目的」を明らかにする。

「おでんと揚げ物」の匂いが消えた!

コンビニ各社は店舗のイメージアップに苦心してきた。健康を意識し、素材にこだわった食品、わざわざ買いたくなるオリジナル商品、クリンリネス(清潔)の行き届いた売り場。こうしたコンビニのイメージアップ要因に新たに加わったのが淹れたてのコーヒーだ。

香りが店舗イメージに果たす役割は侮れない。淹れたてのコーヒーには、コンビニの既成のイメージの象徴でもある「おでんと揚げ物」という2大商品の強烈な匂いに対抗できる力がある。売れれば売れるほど、いい香りが店内に充満し、店外にも漂って通行客を来店へといざなう販促効果ももたらす。

「コーヒーを待つ時間も楽しんでもらえるよう、豆を挽く音や香りにもこだわりました。1回に使う豆の量もファミレスやコーヒー専門店より増やしています」(セブン-イレブン・ジャパン FF・デイリー部 FF・惣菜シニアマーチャンダイザー・和瀬田純子氏)。「セブンカフェ」でコーヒーが出てくるまでの時間は約40秒。同じくセルフ方式のファミリーマートも、スタッフが淹れるローソンもほぼ同程度の時間がかかる。嗅覚に訴えかける淹れたてコーヒーの香りは、朝やランチタイムなど忙しい時間帯での利用であっても、待ち時間をさほど気にならなくする効果を生むのかもしれない。

(向井 渉=撮影)
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