※本稿は、宮崎伸治著『英米の名著から翻訳家が発見! 世界の一流は朝・昼・晩に何をしていたのか』(青春出版社)の一部を抜粋・再編集したものです。
忙しくても運動を怠ってはいけないワケ
多忙な人ほど、つい運動の大切さを過小評価しがちです。
かくいう私も、多忙を極めていた30代の頃、まったく運動をしませんでした。
運動する暇があれば少しでも著訳書の原稿を推敲したいと思っていたからです。
まったく運動をしなかったせいか、血液の循環が悪くなって冷え性になり、つねに肩こりと腰痛に悩まされました。あげくには夜間頻尿にもなりました。
マッサージ店に頻繁に通い、夜間頻尿を治すために4年半、毎日薬を飲みつづけましたが、肩こりも腰痛もひどくなるばかりで、夜間頻尿も一向に治る気配はありませんでした。
そんなある日、漢方医学の先生に出会い、運動こそがこうした健康上の悩みを解決してくれるものだと教わり、毎日ウォーキングをすることにしました。
アメリカのハイパフォーマンスコーチ、ブレンドン・バーチャードの著書『成功し続ける人の6つの習慣』によると、運動すれば単に体調が良くなるだけでなく、精神面にも良い影響があるといいます。
さらに、BDNF(脳由来神経栄養因子)の産出が増え、それにより海馬などの領域でニューロンの新生がうながされるので、脳の可塑性が高まり、脳の全体的な機能が向上するそうです。
運動すればセロトニンの分泌がうながされ、よく眠れるようになり、鎮痛作用や不安を軽減する作用もあるといいます。
まさにいいことだらけなのです。
1日1万歩を始めた実際の効果
私の場合、1日1万歩以上歩きつづけるうちに、夜間頻尿が治っただけでなく、肩こりや腰痛も消えました。
さらに、毎朝清々しい空気を吸うことで心が晴れやかになりました。
まさに心身ともに健康になったのです。
以前は、マッサージ代や夜間頻尿の薬代だけでなく、病院に通う時間も無駄にしていたものが、毎日のウォーキング習慣のおかげでお金も時間も浮かせることができました。
Keep Fit(健康を維持すること)のために運動が大切であることを説く自己啓発書は、ちまたにたくさんあります。
ここではアメリカの作家ジョン・リムの著書『Keep Fit』に書かれた「運動を楽しむための3大原則」を紹介しましょう。
英語のことわざにNo pain, no gain.というものがあります。訳は「苦労なくして成果なし」といったところです。しかし運動を楽しむには、過度な運動は避け、pain(苦痛)を感じたら、いったん運動をやめて医師にかかることが大事です。
2.効果
健康増進や病気予防、体力向上などの個人の目標にあわせて、効果的な運動を心がけます。
3.楽しみ
運動によって得られること以外に、定期的な運動から得られる最善の結果のために、モチベーションやゴールを設定するのもいいでしょう。
自戒を込めて話しますが、「忙しくて時間がもったいない」と運動を怠っていると、やがて時間もお金も奪われかねません。適切な運動で、それが容易に避けられるのです。ですから、運動はしないほうがもったいないくらいなのです。

