身体を鍛えていれば、つらい肩こりや腰痛とは無縁でいられると考える人もいるかもしれない。だが、英国を拠点にして世界のトップアスリートと契約を結ぶ治療家トレーナーの木谷将志さんは、「肩こりや腰痛に悩む人は、筋肉の伸び縮みが自由にできていない。これはアスリートも一般の人の身体も同じ」だという――。

※本稿は、木谷 将志『世界が認めた神リカバリー』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。

肘関節を握り、痛みの程度を確認している女性
写真=iStock.com/Olga Shefer
※写真はイメージです

なぜバレリーナでさえ腰痛になるのか

多くの人が、腰痛を抱えている。

軽度な人から、深刻な人まで。

厚生労働省によると、腰痛の患者数は2800万人。日本人の8割以上が、生涯で一度は腰痛を経験するという。

読者の皆さんもご経験があるのではないだろうか。

「腰痛になったのは、運動不足で身体がガチガチになっているからに違いない。明日から、お風呂上りのストレッチを日課にしよう」

腰痛に見舞われた人の多くは、これまでの生活習慣をガラリと変えて、こんなツラい腰痛はもう卒業したいと改善策を試みる。

では、ストレッチすれば腰痛のような不調がすべて改善するのだろうか?

答えはノーだ。

私はたくさんのアスリートを診てきた。

だからこそ知っている。

最も身体が柔らかいと思われる「バレリーナたち」の多くでさえ、「腰痛」に悩まされていることを。

あるいは身近なところでも、ヨガやピラティスで先生と呼ばれる講師たちの多くが、腰痛に苦しんでいることを。

「筋肉の鎧」だけでも腰は守れない

もし十分に身体を動かしていて、身体がほぐれることで腰痛がなくなるのならば、バレリーナたちが腰痛になるはずはない。

一般人よりもはるかに身体が柔らかいヨガの先生たちにも、同じことは言える。

しかし現実には、彼ら彼女らの多くが腰痛を抱えている。

「それならば、筋トレで筋肉の鎧をつけて、腰を守ればいい」

そのような考え方もある。それで改善することは大いに有りうる。

だが一方で、筋肉の鎧をまとった「ボディビルダーたち」の多くも腰痛に悩まされているのは、なぜだろうか。

結局のところ、バレリーナは筋肉を「伸ばす」が得意で、ボディビルダーは「縮める」のが得意という“偏り”が関節をつまらせ、腰痛を招いている。

だから、読者の皆さんが身体の不調に悩んでいるならば、「どこの関節がつまっていそうか」、おおまかでよいので、まずは探し出すことから始めよう。