仕事ができる営業はどこが違うのか。テレアポによる法人営業で月1000万円の利益を生んだ実績を持つReverent社長の吉村恭平さんは「『服装をゆるめる』ことで、自然体で話せるようになる。許される職場であれば、ポロシャツやゆったりしたシャツなど、できるかぎり動きやすく、声が自然に出る服装をおすすめだ」という――。

※本稿は、吉村恭平『3分だけ会う時間を僕にください 成果ゼロから月一千万の利益を生み出したトップ営業マンのテレアポ術』(飛鳥新社)の一部を再編集したものです。

無人のオフィス
写真=iStock.com/HAKINMHAN
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最初から社長を指名するワケ

テレアポでアポを取るためには、事前にトークをしっかり組み立てておくことが重要です。特に決裁権者にアプローチする場合はなおさらです。

多くの営業担当者は、「いきなり社長を指名するのは失礼ではないか」とためらいがちです。しかし、実際はそうではありません。

特に従業員100名以下の中小企業であれば、社長(決裁権者)とつながることはいくらでも可能です。

まずは、社長(決裁権者)の名前をリストに明記し、電話をかける際には最初からその名前を伝えるのが基本です。

あなた 「A株式会社のBと申しますが、C社長はいらっしゃいますか」
受付 「Cはただいま外出しております」
あなた 「そうですか。では、いつお戻りでしょうか?」

ポイントは、最初から社長(決裁権者)を指名すること。なぜなら、商品やサービスを本当に導入するかどうかを決めるのは、担当者ではなく「決裁権者」だからです。

その相手と直接話せれば、契約までの距離が一気に縮まります。

中小企業では社長や専務など、役員クラスが決裁権をもつケースが多く、最初からその相手にアプローチできればスピーディーです。

商談が即断即決で進み、その場で契約が決まることも少なくありません。

逆に、担当者だと「必要ありません」と一蹴されたらそこで終わってしまいます。

しかし、決裁権者が相手なら話は別です。

・「今は必要ない」という一言でも、将来の再アプローチの可能性を読み取れる。
・「どんな条件なら前向きに導入をご検討いただけますか?」と質問し、次の一手が打てる。

トークを書いた紙を見ながら、電話をかけてもよいでしょう。

仕事がデキる人は「声が大きい」

テレアポは顔が見えない分、声の印象がすべてです。

どんなにあなたが有益な情報を一生懸命に伝えても、小声でボソボソと聞きとりにくい話し方では、マイナスな印象を与えてしまいます。

「何を言っているのかよくわからない。やる気あるの?」と思われて、切られてしまうかもしれません。

そうならないためにも、自分で作成したテレアポトークを声に出して練習しましょう。また、人は文字を「目で見て読む」だけでなく、「声に出して耳で聞く」ことで、脳が活性化され、記憶がより定着するそうです。

練習しておけば、本番のテレアポにも落ち着いて臨むことができます。

100万回のテレアポを体験した私がもっとも重視しているのは、「環境づくり」です。

世の中にテレアポについて書かれた本はありますが、私の知るかぎり、テレアポの環境づくりについて紹介しているものはないと思います。

心も体もリラックスできる環境でテレアポを行うことで、間違いなく、アポ獲得の成功率はあがります。