なぜラブホテルなら許してもらえるのか

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不倫の仲でやっていいこと、悪いこと

実は「体だけの関係だ」と主張できるかどうかは意外に大事なポイントです。その意味で、注意したいのが「不倫相手と会うときはラブホテルを使わなければならない」ということです。

ラブホテルはセックスをするためだけの施設です。たとえ探偵に探られ不倫の証拠を見つけられたとしても、逢瀬の場所がラブホテルなら、「体だけ」「1回きり」という言い訳が成り立ちます。

ところが、つい見栄をはって都心のシティホテルを使ってしまうと、そんな言い訳ができにくくなります。快適なシティホテルが舞台では、ラブホテルでするのとは会話の中身も変わるので、気がつくと「2人の将来」について語り合っているかもしれません。

また、ラブホテルに出入りするときは誰しも後ろめたく思いますが、シティホテルだと女性はむしろ誇らしく感じます。後ろ暗い関係のはずなのに堂々と振る舞ってしまい、関係が発覚するリスクが高まるのです。どうしてもシティホテルを使わざるをえないときは、人に見られても言い訳ができるよう、上階にバーがあるホテルを選ぶといったリスク管理をしておくべきです。

ただ、ばれたときが大変です。バーであれ客室であれ、女性と高級ホテルを使っていたとなれば、それだけ相手を尊重していたことになりますから、「ラブホテル不倫」が発覚したときと比べ、妻の怒りは数倍になります。

タレントの狩野英孝の不倫が発覚しましたが、奥さんは狩野の謝罪を受け入れ許したそうです。それはおそらく、相手との「合コン」に使ったとされる場所が、明らかに「1回きり」とわかるカラオケ店だったからです。これが高級レストランだったら、どうなっていたかわかりません。

地位のある男性はつい、不倫相手を高級ホテルや高級店に連れていってしまいます。すると女性は特別扱いをされることに慣れてしまい、関係を終わらせたくないと考えます。これは男性にとってきわめて危険な状況です。不倫はあくまでも日陰の関係でなければいけません。ここでは男の見栄を封印することが大事なのです。

評論家 櫻井秀勲
1931年、東京都生まれ。東京外国語大学ロシア語学科卒業。31歳で「女性自身」(光文社)編集長に就任し、147万部という当時の新記録をつくる。『女がわからないでメシが食えるか』をはじめ、著作は170冊以上。
(構成=面澤淳市 撮影=芳地博之)
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