そもそも不倫はいけません。民法上の不法行為(貞操義務違反)にあたり、発覚した場合は、あなたも相手も配偶者に対して賠償責任を負わされます。たとえば既婚男性と独身女性の不倫の場合、男性の妻は、夫と女の双方を訴えることができるのです。

私はネット上の人生相談で不倫の悩みを打ち明けられることが多いのですが、当事者のほとんどはこのような現実を知りません。不倫は人倫にもとる行為であるばかりか、発覚したら巨額の賠償金を請求されるリスクがある。妻があるのに別の女性と付き合うときは、このことを覚悟しておかなければいけないと思います。

とはいえ、大人の男女が同じ職場で仕事をしていれば、恋愛感情が芽生えても不思議ではありません。そういうとき、最悪の事態を避けるために何をしたらいいかを考えておきましょう。

まずは、関係が始まった時点で次の3点を相手の女性に伝えておくことが大切です。

・結婚していること
・何人もの遊び相手がいること
・一緒には泊まれないこと

結婚していることを隠したまま女性と関係を結んでしまう男がいます。その場合、女性は「結婚できるかもしれない」と期待して誘いに応じたかもしれず、のちのち結婚を迫られる恐れが出てきます。

そうなれば、いずれ妻にもばれてしまいます。家庭は壊れ、妻から賠償を求められる危険も生じます。だから最初に「結婚している」と告げなければいけないのです。

また、実際にはその女性としか付き合っていないとしても、ほかにも女性がいることを匂わせれば、深入りをする(=結婚する)つもりはないことが伝わります。「一緒には泊まれない」と宣言することも同じ意味を含みます。つまり、結婚の意思はないということをあらかじめ明言しておくのです。

そうやって最初に牽制をしておけば、もしばれても、奥さんに対して「あの女とは体だけの関係で、心は離れている。決して結婚の約束をしたわけではない」と申し開きすることができます。