「仕事とは何か」「自分は何のために働くのか」――。変化が激しく、複雑さを増す時代にあって、一人ひとりが仕事の原点に立ち返って、自らに問い続ける姿勢が求められている。日立製作所会長の東原敏昭氏の原点は、1977年の入社当時にさかのぼる。研修後に日立市にある大みか工場に配属された。当時の工場長から受けた訓示が、今も仕事の原点になっている。「たった一度しかない一生を、ほんとうに生かさなかったら、人間、生まれてきたかいがないじゃないか」。これは、山本有三の『路傍の石』の一節を引いた訓示だが、その意味とは――。7800億円の巨額赤字を出して存亡の瀬戸際に立たされた日立が、川村隆・中西宏明の大胆な経営改革によってV字回復を果たした後、東原氏が改革の総仕上げと成長路線を確立した。「一度きりの人生」を全力で仕事に打ち込んだ名経営者が、独自の仕事哲学を語り尽くす前編。
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