オンライン会議で、イマイチ話が盛り上がらないのはなぜなのか。顔を合わせて話をするときと、全く異なる脳の反応とは。脳科学者が解説する。

オンラインの会話では脳の前頭前野が繋がらない

人と会話をしているとき、脳内ではコミュニケーションに関係するさまざまな領域が活性化します。その中の一つが、内側前頭前野と呼ばれる領域です。この部位は、他者の意図を推測し、気持ちを想像するなど、相手を思いやる働きを担っており、それが「共感」や「共鳴」という感覚の土台となっています。

では、その共感や共鳴とは、脳内でどのような現象として起きているのでしょうか。近年の研究でその正体ではないかと考えられているのが、「脳の同期」現象です。会話中に話し手と聞き手の脳活動に、「揺らぎ」を伴うリズムが生まれ、徐々に同調していくことを指しています。人づき合いの中で「この人とは波長が合う」という表現を比喩として使うことがありますが、実は脳内で起きている「同期」現象こそ、その正体かもしれないのです。