太一君の場合――思った以上の集中力に母も驚いた!

「ああ、もうやらなくちゃ!」

特に勉強嫌いでもないが、自分から進んでやることもないのんびり屋の息子・太一は、公立中学の1年生だ。その息子が、急かされたようにパソコンに向かう。インターネットで勉強できる「すらら」に取り組むためだ。

オンライン学習といえば、動画で授業を受けたり、プリントやテストをダウンロードして解いたり、家にいながら塾のように学べる利点があるが、一方、やや受け身で暗記重視に陥る傾向もある。すららネットが運営する「すらら」は、こうしたデメリットを克服したインタラクティブなオンライン学習教材として、文部科学大臣賞を取るなど、話題を呼んでいる。

またベネッセの通信教材、進研ゼミの「中一講座」でも、この春、Web上のコンテンツを、より双方向的に使えるタブレットが副教材として登場。いま一番欲しいものは“iPad”というデジタル志向の息子に「すらら」と「中一講座」を体験させてみた。

太一が「すらら」にあわてて取り組んだのには、訳がある。実は担当の先生が生徒のログイン状況や学習進度を把握しているため、生徒は画面のメッセージ、時には電話で学習状況を問われるからだ。「すらら」を始めてしばらくして、3日ほどサボっていた息子のところにも「しばらくログインされていないようですが、何か困ったことがありましたか?」と電話があり、息子はビックリ仰天。それからは短時間ながらも毎日、パソコンに向かうようになった。

そもそも「すらら」とは、英語、数学、国語の中高6年分をはじめ、英検、数検、大学入試までフォローする自主学習システム。先生役のキャラクターとやりとりするレクチャーパートと、実際に多くの問題を解いて反復練習を行うドリルパートに分かれている。

特徴は、とにかく単元が細かいこと。例えばレクチャーパートの「英語」を選ぶと、全ステージが6単元、1ステージにレッスンが20単元、さらに1レッスンにユニットが5単元、と細かく分かれていて、まさに小さな階段を少しずつ上るイメージ。