●造船重機・建設機械
――コマツが牽引! さらなる成長も
各項目で高い数値を示しているコマツが平均値を押し上げているとはいえ、「稼ぐ力」や、成長期待度と裏表の関係でもある「リストラ余力」は上位水準。縮小が避けられない造船や原子力をカバーする社会インフラ関連などの事業の育成・拡大が持続的成長の鍵を握る。
●電子部品・自動車部品
――「稼ぐ力」の低下が懸念材料
グローバル経済の荒波を乗り越え世界的ポジションを確保している各社は、リーマンショックで大幅に減少させた売上高を徐々に回復。懸念材料は「稼ぐ力」の低下だ。11年度の売上高営業利益率が対前年度でアップしたのは、調査対象企業21社中2社にとどまる。
●鉄鋼・非鉄金属
――住友金属鉱山が突出も利益率は低下へ
海外鉱山開発などへの投資に見合う利益をコンスタントに確保しているように、「稼ぐ力」と「安定性」の評価ポイントが高いのが住友金属鉱山。ただし、全体的には売上高営業利益率が低下傾向を示しており、新日鉄と住友金属の経営統合を浮揚の契機にしたいところ。
●ゴム・ガラス・製紙・セメント
――「国内依存組」が数値を押し下げ
ブリヂストンや旭硝子などグローバル化を進めているゴム、ガラス各社が全体の数値を押し上げており、国内販売が中心の製紙やセメント各社の「安定性」や「稼ぐ力」はやや低迷。6期累計の純利益がマイナスになっている会社もあり、立て直しが急務だ。