消費税10%で参入店は増えるけど

秋葉原の免税店では、さまざまな国から訪れる旅行客に対応できるように、それぞれの国の言語と海外仕様の商品に精通した外国人スタッフを配置しています。旅行客は自国の言葉できちんと商品の説明を受け、その場で免税価格にて購入できるのですから、ますます気分よく買い物を楽しめます。海外旅行客が秋葉原を外せない観光地として訪れる主な理由がここにあります。日本独自の「おもてなし」の免税制度に、さらに付加価値をつけてこれまで支えてきたのが、秋葉原の免税店なのです。

もうすぐ日本の消費税率は5%から10%へ移行します。そうなると、海外旅行客を求めて免税店事業への新たな参入も増えるでしょう。ただし、日本独自の「おもてなし」の免税制度は、旅行客にやさしい分、店側に負担を掛けることになります。世界に誇れるこの免税制度の下で、新規参入の免税店が活動できるように、煩雑な書類手続きの簡素化や、外国語や免税対象商品についての知識を学ぶための支援など、負担が少しでも軽くなるような施策を財務省や国土交通省が行ってほしいと期待します。さらに、参入店も積極的に、秋葉原の免税店が育んできた旅行客への「おもてなし」の精神を学んでほしいと思います。それでこそ、日本の旅の思い出とともに気分よく出国してもらえる本当の観光立国になれるのではないでしょうか。

(次回のお題は「コスプレビジネス」。4月23日[火]更新予定)

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