正しい立ち方と正しい座り方が、体を整える

跪坐、助さん格さん座りまで来ましたので、ではここから立ち上がりましょう。これが本来の日本人の立ち方になります。助さん格さん座りで、しっかり骨盤が前に回転している状態で、しっかり前の壁を見て、その状態で頭が前後にぶれず、お尻が後ろに出ていかないように「真っ直ぐ」立ち上がります。

正しい立ち方では、足の指で床をつかむような意識で行う(出所=『読むと「全自動」で健康になるすごい本』)
奥中伸『読むと「全自動」で健康になるすごい本』(KADOKAWA)

ここは脚のパワーを使ってください。どうでしょうか? 「真っ直ぐ」立てましたか?

少しフラフラしたとか、キツかったという人は、今度は立ち上がる際に足のつま先に意識を持っていってください。足の指で床をつかむような意識で、同じことをしてください。さっきよりラクに立ち上がれるのなら、この意識を忘れずに。

まだ終わりませんよ。立った状態はどうでしょうか? 助さん格さん座りから立ち上がったので、足は少し前後にズレた状態で立っているはずです。今度はその体勢が座る際の体勢です。今立ち上がったのと真逆に、そのまま「真っ直ぐ」座ってください。この「立ち座り」の往復動作は、日常での「床付近の用事」の基本形になります。

日常動作を整えることが、健康への第一歩

例えば、

・靴の向きを整えるのに床に腰を下ろすとき
・床に落ちているものを拾うとき・下の道具を拾うとき
・下のほうの棚のものを出し入れするとき

……などなど、床に腰を下ろす用事、仕事はすべてこの動作の往復で行います。

1日の中で床付近の用事は結構あります。そのすべてをこの往復動作で行います。もうこれだけで十分体は整います。特に特別な整体の体操をしなくても、この動作だけで整います。本当に骨格に無理がなく、使うべき筋肉をしっかり使い、真っ直ぐの背骨が保たれているのならば十分整います。

図表6を見てください。まず近いところから。まず日常から。

身近なところから少しずつ整えていくことが重要(出所=『読むと「全自動」で健康になるすごい本』)

日常の中での床付近の用事、仕事はたくさんあります。これをこのきれいな動作で行う実力があれば、その人は十分きれいな体です。他の動作を知らなくても、勝手に他の動作もきれいになり、骨格的に無理のない動作になっていきます。

一つのきれいな動作が、すべてを整えていきます。それは、まず近いところから整えているからです。遠くの夢物語の健康を見ていないから、整うのです。すべての床付近の動作は、これで行ってください。

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