疲れにくい体を作るためにはどうしたらいいのか。整体師の奥中伸さんは「首や肩がコリやすい人は、骨盤を上手く使えていない。特に視線を動かすときに、不必要に首を動かしてしまっていることが多い。視線と胸の向きが一緒になるように体を動かせば、自然と疲れにくい体は作れる」という――。(第4回)
※本稿は、奥中伸『読むと「全自動」で健康になるすごい本』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
筋肉を使うのではなく、骨格を使う
本稿では、実際にご家庭でできる日常動作を用いて、整体の身体操法を行っていきます。その前に、改めて筋肉と骨について整理をしておきます。
まず単純に、筋肉は「力を入れる」ことができますよね。しかも気持ちとか思いを乗せて「オリャー!」って力を入れることができますよね。一方で骨は「力を入れる」という感覚がありませんよね。ここが整体の体操や身体操法でポイントになってきます。
私の言う体操や動作は、基本的に「骨格」の「形状」で行うイメージでやってください。体の部位を動かすのに最低限の力は必要ですが、力を入れて何かをトレーニングするものではありません。とにかく力を入れてはダメということでもありません。ソフトにやれというものでもありません。これはやっていくうちに分かってきますので、とにかく覚えておいてください。
「せっかく整体の体操をやるんだから、健康を目指して頑張るぞ!」という気持ちが先行する人が多いです。その結果、必要以上に力を入れて、必要以上に圧力をかけて、どこが骨的によいポイントかが分からなくなる人が多いのです。
その気持ちが体によけいな力を加え、かえって健康から遠ざかるのです。シンプルに骨格を動かす。それだけで十分ですので、ついつい力に頼っていると実感したときは、ここを思い出してください。