若い頃にさぼったツケは人生の後半にやってくる
「若い時の苦労は買ってでもしろ!」と言う通り、ぜひ20代、30代の方々には若いうちに仕事に没頭する経験をしてみてほしいと思います。若いときは無理が効きます。体力勝負で、多少睡眠時間が短くても仕事もできるし、その後に遊ぶこともできます。
もちろん、だからといって自社の社員に対して「寝ないで仕事しろ!」なんてことは言いませんが、私自身の仕事観や経験では、若いうちこそとことん仕事をしたほうがいい、と確信しています。
若いうちは未熟でいいのです。たくさんチャレンジして、たくさん失敗して、たくさん恥をかきながら、経験を積み、学ぶことができます。しかしここで楽に流れ、努力を放棄すると、そのツケは後からやってきます。
頑張りたくても頑張れない厳しい現実
「今」の姿は、過去の自分の行動の積み重ねです。今の自分に満足しているとすれば、それは過去の自分の努力の結晶です。そして、未来の自分をつくるのは、今の行動の積み重ねしかありません。今の努力を怠ったら未来はどうなるか? 想像に難くありません。
さらに厳しい現実をお伝えすると、年齢を重ねるにつれて、心身ともに無理が効かなくなります。周囲から口うるさく注意指摘を受けることもなくなります。仮に「これから頑張ろう!」と思ったとしても、そんな中で、自分で自分を律し努力を続けるのは想像以上に大変なことです。ましてや、これまで努力の習慣がなかった人はなおさらです。
だからこそ、若いうちにとことん仕事をする経験を積んでおくことが、とても大事なのです。目的意識を持って思いっきり仕事をすると、これまではただ面倒くさいだけだと思っていた作業にも面白味を感じるようになります。
不思議なことに、没頭すればするほど、仕事をすることが楽しくて仕方がないと思えるようになってきて、仕事に対する考え方もガラリと変わります。こうして身につけた仕事観は、年齢を重ねてからも大切な礎となります。