まずは既得権益があることを認めるべきだ
多くの人は、改革には既得権益を打破しないといけない、という。しかし、改革できないのは既得権益を認めないからだ。
専業主婦も既得権益だとしたら、いまさらバリキャリになれというのは間違っている。正しい解決策は、社会保険料負担の開始の年収を200万円まで引き上げることだ。高校を出てフルタイムで働くと、初任給18万+ボーナス3カ月分(初年度のボーナスは年末にしかフルに出ないから3カ月分となる)、すなわち、初年度の年収は18万円×15月で270万、社会保険料の自己負担分は15%であるから、社会保険料差し引き後の所得は230万円なので、わざわざ就業調整するより、フルに働いて270万稼いだほうがよいだろう。
一方、パートで働いている人は、200万円までになれば就業調整が必要なくなる。ただし、配偶者手当は、103万円または130万円を超えると一挙になくなってしまうものだから、こちらも200万円、あるいは所得制限なしにしていただくしかない。
社長、この際だから、賃上げのついでにこちらも太っ腹で! と私からもお願いする。とくに、パート従業員を多く雇っている業界では、太っ腹でお願いしたい。