企業が生き残っていくための三原則
こういった過ちを防ぐために、過去の偉人たちは大切な教訓を残してくれています。
日本に資本主義を持ち込んだ渋沢栄一は著書『論語と算盤』を残し、「経営には算盤(お金)だけでなく、論語(理念)が必要である」と戒めています。
また、出光興産(株)創業者の出光佐三は「黄金の奴隷たるなかれ」「人間尊重」の理念を掲げ、出光の事業は金儲けのためではない、尊重される人間になるためだと社員へ浸透させてきました。
石油自由化の中で多くの石油会社が倒産する中、財務的にはまだまだ脆弱だった出光興産が生き残り、100年企業となれたのは「理念」があったからと言っても言い過ぎではありません。
整理しますと、消える企業には
① 成長への幻想と不安定なビジネスモデル
② 危機に対応できない財務体質
③ 理念なき経営
といった共通点があります。
冒頭にお話ししたように失敗には再現性があります。上記の点を踏襲してしまうと失敗する確率を高めてしまいますので十分気を付けてください。
逆を言えば、
・成長への幻想を抱かず、リピーター獲得に注力し、収益を安定させる
・危機が起きても動じない財務体質を作り上げる
・理念を持ち、理念を浸透させ、求心力のある組織を作る
この3点を行っていけば生き残っていける企業になっていけます。