きのこはがん予防にも効果が期待できる
アメリカのペンシルベニア州立大学の研究(*5)によると、きのこの摂取量がもっとも多いグループは、もっとも少なく摂取したグループに比べてがん全体の発症リスクが34%も低かったそうです。また、がんの発生部位ごとに調べると、きのこの摂取量が多い女性は乳がんの発症リスクが35%低いことがわかりました。国立がん研究センターの研究では、肝臓がんや直腸がんの発症リスクとの関連が報告されています。
このようにさまざまな健康効果をもつきのこは野菜の一種と考え、積極的に食べたいものです。生の葉野菜にさっとソテーしたきのこを添えれば、デリ風のサラダになります。
また、きのこにはグアニル酸やグルタミン酸といったうまみ成分が含まれます。汁物や煮物にプラスすると、おいしいダシが出て味がワンランクアップします。
きのこは冷凍するとうま味が増すといわれています。お好みのきのこを保存袋に入れて冷凍しておくとさっと使えて便利です。ぜひ、積極的にご家庭の献立に加えてみましょう。
(注)
(*5)Ba DM, Ssentongo P, Beelman RB, Muscat J, Gao X, Richie JP. (2021) Higher Mushroom Consumption Is Associated with Lower Risk of Cancer: A Systematic Review and Meta-Analysis of Observational Studies. Adv Nutr, 12(5), 1691-1704.