手間が省けるぶん風味は微減、無洗米をおいしく炊くコツ

そんな無洗米のメリットは、お米を計量して水を入れるだけで炊ける、研ぐための水を節約できる、研ぎ汁が出ないので環境を汚さない、研ぐ力のないお年寄りやキャンプ時にも便利など様々です。

しかし、デメリットもあります。それは、普通精米のお米よりも価格が少し高くなる、甘味・うま味・粘りなどが若干じゃっかん少なくなるといったことです。

無洗米を美味おいしく炊くには、普通精米のお米よりも少しだけ水を多くすることです。粒が小さくてベタつきが少なく、より乾燥していることが多いのが理由です。また、家庭用の圧力IH炊飯器には、無洗米用計量カップが付属されていることもあるので、ぜひ活用してください。

また、無洗米でもその方式によっては、水に浸してかき混ぜる程度に軽く洗った方がいいものもあります。お米の表示をよく見て美味しいお米を炊いてください。無洗米は糠がないので劣化が進まず、普通精米のお米よりも美味しく食べられる時間が長いとされています。

とはいえ、家庭では2週間から1カ月ぐらいで食べ切る量を買うようにしましょう。高温多湿になる場所で、袋のまま置いておくのはやめ、においの強いもののそばに置かず、密封した容器で保管しましょう。以上の点を守ると味が落ちにくくなります。

玄米より食べやすく、白米より栄養がある「胚芽米」

お米は、精米によって味が変わるだけでなく、栄養価にも影響を及ぼします。白米よりも玄米の方が栄養価が高いということは、聞いたことがあるでしょう。

こんな話があります。白米の文字を逆にすると「米白」。続けて書くと「かす」という字になります。白いお米は栄養価が抜けているからカスなのだ、と揶揄やゆする話です。しかし、白米もまったく栄養がないわけではありません。まずは、精米によるお米の違いを確認しましょう。

玄米をキレイに白く精米したお米を「精白米」と呼びます。これに対し、少し(3分ぐらい)ついたお米を「3分き」、もう少し白くすると「5分搗き」、精白米の白さに近くまで精米すると「7分搗き」と呼ばれます。このように、玄米を精米する時に糠や胚芽を残す精米方法を「分搗き米」といいます。分搗き米は数字が大きいほど白米に近くなります。

また、特殊な精米器を使って胚芽(成長して芽になる部分)を残して白米のように仕上げたお米を「胚芽米」「胚芽精米」などと呼びますが、これらも分搗き米の1つです。

胚芽米には規格があり、胚芽の残存率が80%以上で白度34%以上のものが胚芽米として販売できます。

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