否定せずに話を具体的にしていくことが重要

ただ、皆無というわけではなく、陰謀論を語る相手の論理を肯定しつつ、「この事実についてはどう思う?」という感じで証拠の具体性を詰めていく方法はあります。

ひろゆき『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』(扶桑社)

例えば、「新型コロナワクチンにはマイクロチップが入っている」という陰謀論なら、「マイクロチップを入れることは可能だよね。でも、犬や猫の体内に入れるチップだって直径1~2mm、長さ8mmなんだから、ワクチンの瓶に何本も入っていたら見てわかるのでは?」という感じで、事実をベースにひとつずつ誤解を解いていく。

すると相手も、「ひょっとしたら間違っているのかも?」と気づいて話を聞いてくれる可能性が出てきます。とはいえ、そのためには知識や情報を集めないといけません。もし事実ベースの証拠がないのに「それはただの陰謀論だ」とか言うと、「北朝鮮による拉致被害だって昔は陰謀論だと言われていた」といった論理で自分が正しいことを押してきます。

場合によっては「こいつは話にならない」と、いっさい話を聞いてくれなくなる可能性もあるので、説得する際には十分に気をつけましょう。

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