なりやすいタイミング④就職

4度目のタイミングは就職です。

就職活動がうまくいかないで、就職先が決まらないまま卒業すると、そのままひきこもりになってしまいます。

就職できた場合でも、最近の若者はすぐに職場の人間関係や仕事そのものが「合わないから」と言ってやめてしまいます。

専門家が考える「ひきこもり」の定義

不登校は30日以上、ひきこもりは6カ月以上と定義されていますが、私は1カ月でも、親とコミュニケーションがとれていない“鎖国状態”の場合は、ひきこもりだと考えています。

中学生や高校生のケースでは、実際に、親と口をきかない、昼夜逆転している、お風呂に入らないで、髪の毛やひげがボーボーに生えたままになっている、という状態で相談に来ることが多くあります。

こういった状況になると、自分一人で立ち直るのは困難です。なるべく早く相談機関に相談して、第三者が介入することが重要です。

一方、学校に行っていなくても、親とコミュニケーションをとっていて、アルバイトをしたり、友だちと遊んだりしている場合は、ひきこもりではありません。学校に行かないという選択肢もありますから、自然と自分の道を見つけて立ち直っていきます。

高濱正伸、杉浦孝宣『もう悩まない!不登校・ひきこもりの9割は解決できる』(実務教育出版)

こうみてくると、現代はどんな子どもでも不登校になる可能性があるわけです。

今は小学生や中学生で元気に学校に通っていても、あるとき急に不登校になり、居場所がなければそのままひきこもりになってしまう可能性があるのです。

そうならないように、この後、どのような態度で子どもを育てればいいか、本書でお話ししていきます。

また、すでに不登校になってしまった場合でも、20歳くらいまでの年代でしたら、いくらでも立ち直れます。その方法もこれからご紹介していきます。

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