「ぜいにく言葉」をダイエット

タイトルは読みやすく、シンプルなものを目指しましょう。

だらだらと続き、何が言いたいのかよくわからないタイトルは、読者にスルーされてしまいます。

たとえば次の例をご覧ください。

NG例
毎日が楽しいと思えるようになる習慣

なんとなくダラダラしている印象がありますね。「楽しいと思える」は、まどろっこしい表現です。シンプルに「楽しくなる」と書くだけで十分伝わります。

OK例
毎日が楽しくなる習慣

このように余分な言葉を取り除き、スリムな表現を目指しましょう。

書かなくても伝わる余分な言葉を、私は「ぜいにく言葉」と呼んでいます。運動しないとお腹周りなどに蓄積する憎き脂肪のようなものです。余分なぜいにく言葉を取り除き、表現のダイエットに励んでください。

伝えたいことをより短い文字数で伝えることができないか、検討してみるのです。不要な形容詞や副詞が含まれていないかどうかも確認しましょう。文字数が減った分、新しい言葉や情報を追加することで、読者へのアピール力が高まります。

写真=iStock.com/tadamichi
※写真はイメージです

参考までに、削ったほうがスッキリ見える言葉を次に紹介します。

・強調の意味を持つ副詞……とても、非常に、きわめて など
・接続詞……一方、なぜなら、でも など
・ぜいにく言葉……~~するようになる(「~~する」に短縮可能)、~~という、~~といった、~~することができる(「~~できる」に短縮可能) など

比喩や擬態語でパワーアップ!

そのうえで、次のタイトル例をご覧ください。

NG例
とても素晴らしい景色を楽しめる店4選

この場合、どの部分にメスを入れるといいでしょうか。

「とても」があると冗長な印象を受けるので、カットしてもいいでしょう。「とても」は強調の意味を持つ副詞ですが、少し曖昧な印象があり、読者がクリックする決定打にはなりません。思い切って使わないほうが、簡潔に伝わります。

同じような理由から、「非常に」「きわめて」などの言葉もカットを検討しましょう。そうした強調表現よりも、たとえ表現(比喩)や擬音語・擬態語を駆使してみてください。より印象的で、読者の心に訴えかけることができます。

OK例
1 涙が出るほど素晴らしい景色を楽しめる店4選
2 ゾクゾクするほど素晴らしい景色を楽しめる店4選

1は比喩を使い、「涙が出るほど」という表現にしました。

2では「ゾクゾクする」という擬態語を使っています。

単に「とても」という強調表現を使うよりも、より深い表現にパワーアップさせることができるでしょう。

もちろん、内容によっては、形容詞や副詞が適切である場合もあります。より読者にアピールできる表現を追求し、タイトルをブラッシュアップしていきましょう。