タイトルを推敲するときのポイントは何か。『超タイトル大全 文章のポイントを短く、わかりやすく伝える「要約力」が身につく』(プレジデント社)を上梓した東香名子さんは「文字のバランスや重複表現に気を配るなど、バズるタイトルには推敲の鉄則がある」という――。
パソコンを使用する女性
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瞬時に意味がつかめるように作る

タイトルは、一度読んだだけで理解できるように作るのが鉄則です。

内容だけではなく、漢字とひらがななどの文字バランスを整えることも大切になってきます。

たとえば、こんなタイトルだとどうでしょうか。

NG例
一体何故携帯電話店店員は得をするのか

漢字が続いていて読みづらいですよね。一度さっと見ただけでは、内容がつかみづらいのではないでしょうか。2~3回ゆっくり読んでようやく「ああ、そういうことか」とわかります。そうです、ここでの主語は「携帯電話店店員」です。

このように、パッと見て内容がわからなければ、人の心をつかむことはできません。

読みづらさの原因は、漢字が連続していることによります。瞬時に意味がつかめるように、文字のバランスも考えましょう。

「漢字3:ひらがな7」が理想的

とくに、漢字とひらがなのバランスは重要です。

誰にでも読みやすい理想的な配分は、「漢字3:ひらがな7」であると言われています。

早速、先ほど紹介したタイトルの漢字とひらがなのバランスを取ってみましょう。まず「何故」をひらがなにします。次に「携帯電話店店員」に「の」を入れましょう。

OK例
一体なぜ携帯電話店の店員は得をするのか

これで読みやすくなりましたね。

さらに印象づけるために、カタカナも使ってみましょう。「携帯電話店」を「携帯電話ショップ」に変えてみます。

OK例
一体なぜ携帯電話ショップの店員は得をするのか

さらに読みやすくなりました。漢字・ひらがな・カタカナのバランスを整えることで、一気に読みやすく、かつ印象深いタイトルを作ることができます。

漢字が増えるとより堅く、ひらがなが増えるとよりソフトに、カタカナが増えるとよりポップな印象になります。ターゲットとなる読者に合わせてバランスを考慮するのがいいでしょう。