もっと部下や仲間を頼ってもいい
タイムコーディネーターの吉武麻子さんは、『目標や夢が達成できる1年・1カ月・1週間・1日の時間術』(かんき出版)で次のように記しています。
「実は、抱え込んでおくことが、結果的に皆を不幸にする可能性もあります。
自分以外の人の成長と活躍の機会を奪っているかもしれないのです。家庭でも職場でも、抱え込まずに誰もが担える環境づくりをしておくと、いざというときに助け合えます」
研修トレーナーの伊庭正康さんも『できるリーダーは、「これ」しかやらない』(PHP研究所)で、次のように述べています。
「私が研修で耳にする部下の不満を紹介します。
『もっと、信頼して任せてほしい』『チームでできることはあると思うのに』──。
つまり、もっと部下や仲間を頼ってもいい、ということなのです」
誰かに仕事を任せたり、頼んだりすることは、自分の時間をつくるだけでなく、相手のためにもなっている可能性が少なくないのです。また、相手が協力したくなるように、普段からコミュニケーションを深めておくことも不可欠です。
「やらないこと」を決める
「『やること』ではなく『やらないこと』を決める」です。
「自分にとって本当に大切なもの以外は手放す」
「しないことを明確にする」
「絶対にしないことを決めておく」
など、時間術の名著の多くに、「やめること」「しないこと」を決める大切さが書かれています。
実業家の堀江貴文さんは『時間革命』(朝日新聞出版)で、次のように記しています。
「『シンプルに考えて、自分時間に満たされた人生を生きる』とは、(略)本当に大切にしたいこと“以外”はすべて手放し、自分の根本的な欲求に向き合うことなのだ。
『自分にとっていちばん大切なことは何か?』──それをシンプルに絞り込めた人こそが、自分の時間を手に入れているのである」
なぜ、やらないことを決めるといいのでしょうか?
やらないことを決めるメリットはおもに次の4つです。
①本当に大切なことに使う時間をつくり出せる。
②行動や判断に迷いがなくなる。
③やることを少なくすると、心にもスケジュールにも余裕が生まれる。
④集中しやすくなる。