立憲内でも分かれる「本命候補」に対する評価

そもそも、消費税増税に反対する造反を主導し、民主党に別れを告げて新党「国民の生活が第一」を立ち上げたのは小沢氏だ。

だが、今回は維新との関係が良好な野田氏を評価し、共産との選挙協力を進めてきた小沢氏自身とのタッグによって「幅広い野党と候補者を一本化できる」(小沢氏周辺)と恩讐を超えた連携に至っている。

小沢氏周辺は「親分が野田氏と和解に至ったのだから、子分も過去の因縁は乗り越えろということだ」と語るが、一方でほかの立憲議員からは「『壊し屋』がついに自分のグループも壊し始めた」という冷ややかな声が漏れる。

いずれにせよ、このような事件が発生してしまうほどに、野田氏への評価は議員間でも大きく分かれている。

野田佳彦氏への評価は立憲内でも大きく分かれている(写真=Noukei314/CC-BY-SA-4.0/Wikimedia Commons

立憲内のさまざまなグループや議員個人の思惑が交錯する中、立憲は自民党総裁選で選出された新総理、また、そのもとでの解散総選挙に立ち向かうことができる新しい代表を掲げられるのか。

そのためには、党内政局だけでなく、代表選を通して多くの国民に支持される論戦を繰り広げる必要もあるだろう。

立憲代表選の投開票日は9月23日。

その行方は党勢を大きく左右することになりそうだ。

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