一刻も早く減災に取り組む必要がある
首都直下地震には19カ所の震源域が想定されているが、マグニチュード7.3の「都心南部直下地震」が首都の中枢機能を直撃する恐れがある。想定では江戸川区と江東区で震度7、東京・千葉・埼玉・神奈川の一都三県で震度6強の激しい揺れが生じる。
日本地震学会は、首都直下地震を含めて直下型地震がいつどこで起きるかの短期的地震予知は、現在の地震学では非常に難しいと明言した。防災の基本は、いかに事前に準備できるかだが、経済被害に対しては「事前復興」の考え方で対処できる。
実は、「長尺の目」で判断すれば適切な防災投資は費用対効果が高く、財政健全化にも役立つ。いつ起きても不思議ではない首都直下地震に対する「減災」に一刻も早く取り組む必要がある。