「一文の書きかえ」トレーニング

さて、次は一文の書きかえです。

「草原の真ん中に木が立っている」
この文を、次のそれぞれの言葉で終わるように書きかえてください。
①「木」 ②「草原」 ③「真ん中」

答えは、次のようになります。

①「草原の真ん中に立っている木」
②「真ん中に木が立っている草原」
③「木が立っている、草原の真ん中」

誤読しない語順にする

もうひとつ。

「卒業式が始まる前から、チサトは泣いていた」
この文を、次のそれぞれの言葉で終わるように書きかえてください。
①「チサト」 ②「卒業式」

答えは、次のようになります。

①「卒業式が始まる前から泣いていたチサト」
②「始まる前からチサトが泣いていた卒業式」
福嶋隆史『塾へ行かなくても得点力がぐ~んと上がる!ふくしま式で身につく!国語読解力』(大和書房)

②はちょっと難しいですね。「チサトが始まる前から泣いていた卒業式」でもよさそうですが、「チサトが始まる」と誤読してしまうため、「チサトが、始まる前から泣いていた卒業式」と読点を入れる必要があります。

また、元の文の「チサトは」の「は」を「が」にする点にも注目しましょう。この②は、実際には使わないような語順ではありますが、読んで違和感のない語順に変換するというのは、いずれにせよ大切な能力だと言えます。

こうした練習は、お子さん自身に文を作らせても十分行えるはずです。一日一つでもかまいませんから、ぜひ試してみてください。勉強というより、ちょっとした言葉遊びの感覚で取り組めば、無理なく力がついていきます。

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