「円安による買い負け」でオレンジジュース不足は長期化のおそれ

ブラジルのオレンジジュース輸出における過去最高益にもネット氏は笑みを見せることはない。近い将来の国際的な消費減少を懸念しているのだ。

「国際市場での高値はオレンジジュース商品の値上げとなり、一般消費者の負担になります。オレンジジュースは他の飲料で代替できるものです。値上げによる欧米でのオレンジジュース消費の減少は、国際的なコンサルタント会社が報告してところで、今後の動向には注視していく必要があります」

©AgroMais
農業情報番組「AgroMais」で、世界的なオレンジ消費減を案じるイビアパバ・ネット氏

オレンジジュースは国際的に求めにくくなっているのが現状だ。

今年5月に帝国データバンクが行った価格改定動向調査によると、昨今様々な食品の値上げは円安が要因となっている。

オレンジジュースについて言えば、減産のなかでもブラジルの対米、対中輸出が増えていることと、長期にわたる経済停滞と通貨の価値低下が見られる日本の現状を踏まえると、日本の「買い負け」は今だけの問題で終わらなさそうだ。

関連記事
「赤いネット入りのミカン」には要注意…15年間フルーツ中心の食生活を続ける男が解説「正しいミカンの選び方」
ついに「農協崩壊」がはじまった…農林中金「1兆5000億円の巨大赤字」報道が示す"JAと農業"の歪んだ関係
冷却シートでは全然間に合わない…子どもに熱中症の症状が出たら即実行したい"最速で体を冷やす手段"
水を「1時間に1L以上」飲むと最悪の場合死に至る…間違った熱中症対策が引き起こす「水中毒」の恐さ
新NISAで「オルカン」「S&P500」だけを買うのはおすすめできない…リスク回避で組み込むべき投資先