45分間、休んでいる教員を見たことがない
教員の休憩時間(1日の勤務時間が6時間を超える場合)は、1日45分間です。
私は、教員22年目ですが、勤務したどの学校でも15時15分~16時が休憩時間として設定されていました。おそらくほかの学校でも昼食時ではなく、放課後に休憩時間が設定されていると思います。
それは、昼食時間は児童の給食の時間で、教員は休憩できないからです。給食を運び、配膳、おかわり、片付けをすると、教師の給食を食べる時間は15分程度です。しかも15分すら確保できないこともあります。児童が給食をこぼしたり、吐いたり、ケンカをしたりといったトラブル対応があったら、昼食をとれないこともあります。だから、休憩時間が15時15分~16時に設定されているのです。
ただ、この45分間の休憩時間に休んでいる同僚を、私は22年間の教員生活で1人も見たことがありません。私も1度もありません。
その理由は、そもそも休憩時間が6時間目の授業と重なっているからです。6時間目の授業が終わるのは、15時30分ごろです。そこから帰りの支度をさせて、「さようなら」の挨拶をして、さらに児童を補習や行事指導で残すこともあります。児童のために休憩時間を返上しています。そしたら、あっという間に休憩時間が終わる16時です。
結局、出勤してから定時まで働き続けることになり、17時を過ぎてからようやく一息つけるようになります。
重要なイベントが休憩時間に被っている
校内で会議や研修がある場合、通常は16時から始まります。しかし、内容が多い場合は、会議や研修が早め(休憩時間中)に始まることがあります。児童のためにというのはもちろんですが、会議や研修が定時を超えてしまうと、育児や介護や家事や通院などの事情がある教員に負担をかけてしまいます。そうならないように、という配慮もあります。
また、校外で研修がある場合(16時開始)は、休憩時間を使って移動しないと間に合いません。15時ごろから校外で研修がある場合は、研修時間と休憩時間と重なっています。
100人以上の教員がいる研修会場で、休憩時間だからといって退出する教員を、私はこれまで1人も見たことがありません。もちろん私もです。理由は児童のためだからです。
また、家庭訪問や学級懇談会や期末個人懇談会も、教員の休憩時間と完全に重なっています。そんな事情がありながらも、私は保護者に、
「お忙しい中、お時間を設けていただきありがとうございます。」
と、心を込めて言ってきました。