本番で焦ることなく口にできる方法
誰かと話すことで自分の考えが言葉にできた、という経験は誰しもあると思います。
話していくうちに、自分でも気づかなかった思いが出てきたり、言葉になっていなかったものがポロッと口から出てきたりします。
自分が何を考えているかを知るには、浮かんできた言葉のかけらが消える前に口に出してみましょう。
頭の中に浮かんでは消えていく、泡のような言葉のかけらを、口に出すことで「言葉」という形を持ったものにするのです。
簡単な方法を4つ、紹介します。
お風呂の中や通勤通学の途中、料理や掃除をしているときなど、今日からすぐできる内容なので、取り組みやすいものから、やってみましょう。
◎予習・復習
会議でうまく発言できなかった、友達に話を振られてうまく返せなかったなど、「あのとき、ああ言えばよかった」と1日の会話を振り返ることはありませんか?
そのとき言えなかった言葉を、帰り道や、お風呂に入っているときなどに、そのシーンに戻ったつもりで口に出して言ってみましょう。
「明日、あの人と会う」「プレゼンがある」という予定がある際も、何をどういう言葉で言うか、相手の表情や言葉を頭の中でイメージしながら、自分のセリフを口に出して言ってみましょう。
Aパターン、Bパターンといくつか用意しておくと、本番で焦ることなく口にできます。
自分の中の2つのキャラとの会話
◎自分の中のもう一人との会話
これは人によってやりやすいパターンがあると思います。
私がよくやるのは、次の2通りです。
B:いつもの自分に、別キャラの自分が話しかける
Aは、たとえば「まじめ」と「むぼう」という2つのキャラを設定します。
頭の中で2人が話す様子を想像して、それぞれになって、実際に口に出してみます。
むぼう:仕事になるかどうかを考えているから、わからないんじゃない。
まじめ:だって、どうせやるなら、仕事になることがしたいじゃん。
むぼう:やっていることが、お金になるかどうかなんて、やってみないとわかんないだろ。
まず、お金になるかを気にせず、やりたいことをやれば。こうやって、2人分の会話を口に出しているうちに、自分が本当は何を考えていたのか、言葉にできるようになってきます。
(私は子どもの頃から「ヤンキー」と「オタク」が頭の中にいて、いつも会話しています)
Bは、自分に、別のキャラクターが話しかけるイメージです。
別キャラは、実在の人物を思い描くとやりやすいです(先輩や理想の大人、または好きなキャラでもOK)。
別キャラ(脳内の声):全部ってことはないんじゃない。
自分:でもいろんなことがチグハグなんだよなぁ。
別キャラ:毎日、会社に行けているだけでもすごいよ。
自分:うーん、そうかもだけど、でももっとできる気がするんだよなぁ。
別キャラ:自分のことをもっとできるって信じているんだね。