月曜の朝、一流は「影響力のあるタスク2つ」を書き出す

続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。第7位は、「トップ5%」シリーズなどで支持される越川慎司さんの『時短の一流、二流、三流』でした。

越川慎司『時短の一流、二流、三流』(明日香出版社)

本書の特徴は、すべての項目が「三流は○○をする、二流は△△をする、一流は××をする」の形式で書かれていること。

例えば月曜日の朝一番のルーティンについては、「三流はメール返信に追われ、二流はフルパワーで仕事を始め、一流は『影響力のある2つのタスク』をまず書き出す」とされています。

「メール返信に追われ」たり「フルパワーで仕事を始め」たりすることの何が悪いんだろう? と思う人も多いでしょう。

ですが著者によると、溜まったメールや通知の確認から始めると、本当に取り組むべきタスクを後回しにしたまま時間が過ぎていきます。また、月曜日の朝からフルパワーで仕事を始めると、どっと疲れ、一週間のペース配分がしづらくなるリスクがあります。一方、「影響力のある2つのタスク」を書き出すことから始めれば、成果に影響しないタスクに時間や労力をかけすぎずに済むのです。

著者は、7815人を対象として、影響力のある2つのタスクと、「やるべきこと」と「やめるべきこと」の基準を週の初めに書き出すという行動実験を2カ月実施しました。その結果、77%が「労働時間の削減につながった」と回答したといいます。

たった5分ほどでできるこのルーティン。さっそく次の月曜日から取り入れてみませんか?

幸福の40%は自分の行動でコントロールできる

第8位の『新装版 幸せがずっと続く12の行動習慣』にもご注目ください。

ソニア・リュボミアスキー著、金井真弓(訳)、渡辺誠(監修)『新装版 幸せがずっと続く12の行動習慣』(日本実業出版社)

まず押さえておきたいのは、幸福を決める最も重要な3つの要因は「遺伝による設定値」「生活環境」「意図的な行動」で、それぞれが占める割合は50%、10%、40%であるということ。つまり「遺伝による設定値」や「生活環境」は変えられないとしても、実に40%を自分の「意図的な行動」によってコントロールできるのです。

「意図的な行動」の具体例として、本書では「幸せがずっと続く12の行動習慣」が示されます。

ここで紹介したい行動習慣は「目標達成に全力を尽くす」。研究によると、価値とやりがいのある活動に取り組む過程では、目標を達成したときと同じくらい満足感を得られることがわかっています。

なお、目標設定においては以下の3つのポイントを意識しましょう。

(1)自分で決めた目標であること
(2)回避目標ではなく接近目標であること
※回避目標は「太らないようにする」のように望ましくない結果を避けるもの、接近目標は健康的な食事を心がけて元気になる」のような望ましい結果を求めるもの
(3)環境の変化より新しい活動を大事にすること

12の行動習慣を実践すれば、ずっと・もっと幸せな人生を送れるでしょう。