現職の知識だけだとこれからの転職は厳しい
被雇用者は、これまで以上に自らの能力向上に注力すべきだ。具体的に、自分が興味のある分野で、新しい理論に習熟する重要性は増す。社会人大学院やオンラインのセミナーなどで学びなおしを目指す人も増えるだろう。
新しい理論やテクノロジーを学び、実践するスキルを磨くことで、良い就業機会を見つけ給与水準が上昇する可能性も増す。あるいは、自ら起業し、より高い成長を目指す考えも高まるかもしれない。個人にとって、自分自身に投資し、世界で通用するプロを目指す発想の重要性は高まる。
そうした取り組みを、政策からサポートすることも大切だ。中途採用者とプロパー社員が分け隔てなく働けるよう、賃金水準や労働環境の公正化に向けたモニタリングを監督官庁が強化する。
あるいは、海外の専門人材を増やすために完全テレワークの実践に向けた支援も強化する。テレワークに関しては、官公庁の取り組みが民間企業の取り組み促進につながる可能性も高い。労使、そして政府が個々人の能力、意欲にあった就業機会の創出に取り組むことは、日本経済の活性化に欠かせない。