アフリカ諸国にボロボロの中古車を販売し急成長
これとは別に、山川氏は「皆が憧れるカッコいいスポーツカーより、中古でも故障が少なく走行距離の長い日本車が新興国やアフリカに売れる」という信念を持っていました。しかもそこは競合が全くいない手薄な土俵。走行距離が10万キロを超えた日本では廃車になりそうな車が、アフリカでは立派に現役として人気があるのです。
そこで、舗装道路が少ないアフリカで気にする車体の下回りの写真も豊富にするなどの工夫をしました。それだけでなく、価格が安く古い年式を中心に、アフリカをはじめ世界の新興国の人たちがリアルタイムで在庫を確認できる世界6カ国語対応のインターネットシステムを構築しました。
主要ターゲットがアフリカ諸国のため、海外スタッフの約9割近くがアフリカ人です。世界35言語で対応するコールセンターも設置しています。2021年度の売り上げ実績は中古車輸出台数13万台、輸出売り上げ814億円の大企業に成長しました。山川社長はビィ・フォアードの社名の通り、本社の六本木ヒルズ森タワー37階のオフィスから、常に前を向いて世界に向けてのビジネスを模索しています。