変わった趣味でなくても問題ない
私にはマラソンのほかにも、スペイン語会話やお菓子作りなど、面接の場で話題になりやすい趣味がありました。
それというのも就職の際のアピールを意識し、必要な経験を“逆算”した結果ですが、だからといって「自分は無趣味だし」という方も落ち込む必要はありません。
例えば「読書」を挙げる場合も、ポツンとそれだけを書くのではなく、どんな分野の本を読むのか、愛読書はどの本で、それを挙げる理由は何か、といった点をしっかりと記せばいいのです。
読書や音楽鑑賞などは、マラソンやお菓子作りに比べても、むしろ共感を持ってもらいやすい趣味とも言えます。
書類に関しては、そこに書くべきスペースがある以上、すべての欄に心を込め、十分に考えた内容を記入すること。
仮に相手が同じ趣味を持っていなくても、あなたという人間がどういう人かをわかってもらえれば、親近感は自然に湧いてくるものです。
できる限り具体的に書く
これは特に、初めてエントリーシートなるものを書く新卒採用の学生さんたちに強く言っておきたいことですが、何事につけても漠然とではなく、できる限り具体的に書く習慣を身に付けてください。
例えば、学生時代に力を入れたことなど自己PRについて書く場合も、42.195kmのフルマラソンで単に2時間台で完走というところで終わりにせず、そのためにどんな努力をしたかにも触れ、そこで感じたことや学んだこともしっかりと書くのです。
試しに、次の2つの記述を比較してみてください。
例2 【PR】フルマラソン42.195kmで2時間台完走を達成!
私は、相当な努力を要する目標にチャレンジし、それを達成することで大きな充実感を味わいたいとの思いから、「フルマラソンでのサブスリー(2時間台での完走)」を目標とし、中学から10年間継続している陸上競技の練習に打ち込んできました。
毎日の練習を通して得たものは、「粘り強さ」です。吐くまで行う坂ダッシュ200m50本、30度を超す炎天下での夏の合宿では富士山を駆け登ったり、苦しい思いをたくさんしてきました。全治半年の右脚の腸脛靭帯炎の怪我なども克服し、逃げ出したくなるような3年間の辛い練習を乗り越えた末に、先日の東京マラソンで念願のサブスリーを達成した暁には(2時間50分台で完走!)、目標を達成するまでは最後まで絶対諦めない粘り強さを得られました。