55歳以上のシニアが転職するにはどうすればいいのか。人材コンサルタントの大塚寿さんは「求人広告やエージェントの募集には登場しないものの、求人意欲のある中堅・中小企業はたくさんある。シニア転職では、そうした企業に手紙を書き、履歴書と職務経歴書を送るといい」という――。
※本稿は、大塚寿『今からでも間に合う! 会社人生「55歳の壁」突破策』(かや書房)の一部を再編集したものです。
シニアの転職活動で重要なのは「営業力」
「営業とは、まずは自分を売り込むことだ」
「商品やサービスを気に入ってもらう前に、まずは自分を気に入ってもらおう」
などと、新人に指導することがあります。
営業畑とはまったく異なるキャリアを歩んできた人にはピンとこない話かもしれませんが、55歳を超えてから転職活動する場合、「営業力」は非常に強力な武器になります。
特に「裏技」としておすすめしたいのが、「オーナー企業に手紙を書き、履歴書と職務経歴書を送る」という方法です。
「ツテ」や「リファラル採用」と異なり、運や人間関係に左右されず、自身の実力、熱意とで勝負できる方法です。
「潜在的な求人」を掘り起こす「飛び込み転職活動」
もともと、若い世代の転職活動において「裏技」として成果を上げている手法ですが、私はシニア転職領域でも流行らせたいと思っています。
中小企業の場合、希望する人材の採用は至難の業となっています。なので、親戚やツテを頼ったり、媒体やエージェントを用いた採用活動自体を諦めている企業も少なくないのです。
つまり、求人広告やエージェントの募集には登場しないものの、求人意欲のある中堅・中小企業はたくさんあるのです。そうした「潜在的な求人」は、求人中の企業よりよほど多いと思います。
そうした企業には、手紙による「飛び込み転職活動」が非常に有効なのです。