就職活動の「エントリーシート」はどのように書くべきなのか。ヘッドハンターの半沢健さんは「わずか1字違いが採用の成否を決めることもある。『美は細部に宿る』というように、細部にまでとことんこだわるべき」という――。

※本稿は、半沢健『無敵の内定戦術』(発売:講談社、発行:日刊現代)の一部を再編集したものです。

応募書類をおろそかにしている人があまりに多い

新卒採用、経験者採用のいずれにおいても、書類――新卒採用であればエントリーシートや履歴書、経験者採用であれば職務経歴書というのは、内定へ向けた手続きにおける第一歩であると同時に、そのすべてを決めてしまう力さえある、実に大切な要素です。

企業はまず書類を見て、あなたという人間を知るのであり、そこに書かれた内容はもとより、形式、文字、気遣い……そのすべてが、あなたを語り、あなたを映し、あなたそのものとして会社のドアを叩きます。

履歴書とペン
写真=iStock.com/Shin
企業はまず書類を見て、あなたという人間を知る(※写真はイメージです)

すなわち、成功のためのアルファにしてオメガともいうべきものでありながら、プロフェッショナルとしての私から見ると、これをおろそかにしている人があまりに多いのに驚かざるを得ません。

「御社」「貴社」どちらを使うべきか

例えば、志望理由などを書く際に頻出する、志望先企業への呼びかけのスタイルについて、あなたは次のどちらを使うでしょうか?

①御社

②貴社

この場合、①を使っている人は、残念ながらスタートから大きくマイナスを背負うことになるでしょう。

企業に対する呼びかけ、二人称を使う際、面接や営業など話し言葉の場合は「御社」、書類に書く際には「貴社」とするのが、ビジネスのマナーにおける常識です。

この使い分けが正しくできない人は、経験者の場合はもちろん、学生さんであっても減点され、それだけで不採用になることも珍しくありません。