子どもは頭を使うことが大好き
――そもそも子どもはなぜ、パズルだと夢中で解くのでしょうか?
【田邉】頭を使うからです。実は子どもは頭を使うことが大好きなんですよ。
それは『天才‼ ヒマつぶしドリル』シリーズの反響からもわかります。読者アンケートには「買って家に置いておいたら、子どもが自分から解き始めた」「夢中で時間を忘れて解いている」「問題を解いて、正解したらうれしそうに報告してきた」という親御さんの声が届いています。
つまらないから「算数ギライ」になる
――頭を使うことが好きな子どもが、算数ギライになるのはなぜですか?
【田邉】学校の算数は丁寧に教えようとして、頭を使わない作業になってしまっているからです。2+5=7のようなわかりきったことを先生が何度も説明して、問題を解くのにも頭を使いません。
すると子どもたちは、算数は退屈だな、おもしろくないなと思うようになります。ところが、学年が上がるにつれて、問題が急に複雑になっていきますよね。すると、今まで努力せずにテストでいい点が取れていたのに、授業についていけなくなって、算数が嫌いになってしまうのです。
だから、低学年のうちから、頭を使わないと解けない算数にしておくといい。ひとひねり加えて、2+○=7のように「2+5=7を使って解く問題」にすると作業ではなくなります。2+5=7という式を頭の中に浮かべて、それをくるくる回しながら解くことは、算数の力をつける上で重要です。
自分の頭を使って、それで丸をもらうことが子どもにとってうれしい瞬間なんです。これを続けていくと、自分で考えるという勉強の姿勢が身につく。すると、成績が上がり、受験にも強くなります。