生成AIの欠点になんとか対処できないか?

ChatGPTを用いて勉強するのは実に楽しいことだ。

野口悠紀雄『ChatGPT「超」勉強法』(プレジデント社)

知りたいことや、それまで疑問に思っていたことなどをピンポイントで尋ねることができ、それに対して簡潔な答えが返ってくる。だから、興味を失わずに勉強を進めることができる。

このような利点は、ぜひとも活かしたい。様々な勉強にChatGPTを使えれば、たいへん効果的だ。

そのような面白さがあるから、様々な科目で、すでにChatGPTを用いて勉強をしている学生や生徒が多数いる。しかし彼らは、そうとは知らずに、誤った知識を学んでいる危険がある。

この問題をなんとか解決できないだろうか?

「誤り」の可能性を常に意識する

ハルシネーションの存在は、ChatGPTを勉強に使ってはならないことを意味しない。重要なのは、ChatGPTはまったく新しい仕組みであるために、それをこれまでの教科書や参考書、あるいは教師の授業などと同じように考えて使ってはならないということだ。

ChatGPTは時々間違った答えを出すが、他方において、信じられないほど博識だ。間違いを避けつつこれを利用できれば、ChatGPTは非常に優れた家庭教師になる。必要とされるのは、間違いの可能性を十分に理解し、常にそれに気をつけながら使用することだ。

この問題は、それほど簡単なものではない。

正しい方向を見出すために、様々な探究と試行錯誤が必要とされるだろう。ただ、どのような使い方が有効かについて、おおよその方向づけを示すことはできる。それについて、以下に述べよう。