使い途を限定化①:曖昧なことや忘れたことの確認に用いる

ハルシネーションがあることを前提にした安全な使い方は、ある程度は知っていることについて曖昧な部分を確認したり、大まかに知っていることについて詳細を聞いたりすることだ。あるいは、正確な言葉を忘れてしまった場合に、ChatGPTに確かめることだ。

ある程度は知っていることなら、ChatGPTが間違った答えをしているかどうかは、多くの場合に分かる。忘れてしまった言葉を思い出すのであれば、正しい答えかどうかは確実に分かるだろう。

例えば、歴史上の事実などで大まかには知っているものの、地名や人名の一部がはっきりしない場合がある。この場合、ChatGPTに周囲の状況を説明すれば、知りたいことを詳しく説明してくれるだろう。

こうした必要性は、文章を書いているときにしばしば生じる。そして、検索エンジンでは、すぐに答えが分からないことが多い。この場合に、ChatGPTは有用な手助けになってくれる。

使い途を限定化②:間違っても問題が生じない用途に使う

ハルシネーションに対処するもう1つの方法は、事実の誤りに影響されない用途に使うことだ。

例えば、文章を書いていて適切な表現が見つからないとき、あるいは、例を示したいが適切なものが思い浮かばないときなどに、ChatGPTに尋ねる。

また、「アイディアを出してもらう」という使い方もある。この場合、事実やデータの誤りという問題は、あまり発生しないだろう。そして、答えが適切かどうかは、簡単に判断できる。