ボーッとしているから、世界的に大きな成功を収められる
親しくしている友人で、アーティスト集団「チームラボ」の代表を務めている猪子寿之という人物がいます。
彼はまさに、一見すれば常に余裕を持っているように見えて、実は世界的に大きな成功を収めているという好例です。
彼は、「年に何回かパソコンをなくす」ということを、ツイッター(現X)で公言していました。
単なるおっちょこちょいといえなくもないですが、そんなボーッとしている時間こそが、彼にとって脳のなかの種への水まきの時間になっているのではないかと思うのです。
だからこそ、チームラボでの活躍ぶりは目を見張るものがありますし、私たちが想像もできないような発想が出てくるのではないでしょうか。
脳は曜日に関係なく休ませる
こうした余裕を持って過ごす時間は、一見すればムダに見えるかもしれませんが、実は脳にとっては必要不可欠なものなのです。
すると、次のように考えてしまう人がいるようです。
「月曜日から金曜日までガッツリ集中して働いて、土日に一気に脳を休ませる」
なるほど。確かに、これなら誰にでもできそうですね。
ですが、このようなやり方は、脳科学的な見地からも、あまりお勧めできることではありません。
なぜなら、私たちビジネスパーソンの脳というのは、曜日に関係なく四六時中働いているからです。
そう考えれば、やはり脳を休ませるのも曜日に関係なく、四六時中行うべきなのです。
たとえば、1時間ほど集中して働いたとすれば、その後の1時間集中するために、10分の振り返りタイムを設けてみる。
あるいは、仕事の合間に、トイレに行く時間を使ってボーッとしてみる。
そういった、ちょっとした隙間時間に「ボーッと何もせずに余裕を持つ」ということが、脳を休ませる上での重要なファクターになってくるのです。