おやじギャグでスベった上司を救うツッコミフレーズ3例
では、どうするか? ツッコミの定義って何でしたっけ? 誰かを踏み台にして自分が面白く思われることでしたっけ? 真逆ですよね。誰かの面白さを自分が見つけ出して、みんなに通訳して『橋渡し』してあげることでしたよね。
だったら共犯者になってあげましょう。スベった側に寄り添って2人で小ボケを完成させましょう。具体的には「あ、この人スベった‼」と感じた瞬間に、ちょっと盛り気味に笑います。
スベったことは本人が一番よくわかっています。……ごくまれに、自覚できていない方もいらっしゃいますが。そしてたいていの場合は、耐えがたいほど恥ずかしい思いをしています。勇気を出して場を盛り上げようとしたのにもかかわらず……です。
そんな人を放置しておいて良いはずがありません。ましてや死人に鞭打つ行為は、もってのほか。ところが、ツッコミの本当の意味がわかってない人は無意識に「全然面白くないし‼」「はいはい‼」「誰か何か言ってやれよ‼」と晒し物にしてしまうのです。
それではダメなんです。まずは笑って受け止めてあげましょう。たとえ、面白くなかったとしても、ナイスファイトに対して、笑いのハグをしてあげましょう。
じゃあ、笑ってあげた後、妙な雰囲気になったらどうするの? そりゃ妙な雰囲気になりますよね。だって、元々“面白くない”んだもん。そんな時はこう言いましょう。
「いや、1周回って面白いと思ったんだけどなぁ」
「どうやら時代がまだ私たちに追いついていないようですよ」
重要なのはフレーズではありません。自ら進んでスベリの共犯者になってあげることです。ここで言う「安心サポート」ツッコミとは、ツッコムあなたの立場を安心サポートすることではありません。スベってしまった人を安心サポートするために、あなたがツッコム(共犯者になる)ことなのです。
これによって、勇気を出した結果スベってしまった人も、場の空気も、あなたによって救われるのです。ただ1つだけ注意して頂きたいことがあります。なかには、「あなたに救われた」ことに気づかず、自分のボケがウケたと思ってしまう人がいるということです。
そういう人はあなたに依存してきます。見切り発車で、成立していないボケを連投してきます。そんな時は、いつでもフォローに付き合うわけではないことを、やんわりと、しかしきちんと伝えましょう。
スベってしまった人と共犯者になる「安心サポートツッコミ」は、場の空気も救い、みんなからとても感謝されるすぐれものなんです。
「安心サポートツッコミかぁ。笑いのコーディネートは、こうでねぇーと‼」
「ははは……(盛り気味笑い)。あれ? 1周回って面白いと思ったんだけどなぁ」