試行錯誤は悪である

プログラマとして問題を一瞬で解決する達人のトラスクが、私にアドバイスしたのは、試行錯誤するのではなく「Fiddlerで分析したら?」だった。

Fiddlerを使えば、Application Insightsからどういうデータが出ているかはチェックできる。私はそれをどうやって適用するのかがわからず、どうにもならなくなったらやろうと考えて、最後にとっておいたのだ。

牛尾剛『世界一流エンジニアの思考法』(文藝春秋)

私のとるべき行動は、まずFiddlerでモニタリングすることだった。Fiddlerを見たら、WSL2側からテレメトリが来ていないことが一発でわかったはずだ。

もしもそのルートを選んでいれば、問題の原因にかなり早くたどり着けただけでなく、「FiddlerをWSL2と一緒に使う」やり方を試すこともできた。つまり、特定の状況に限定されず、さまざまなケースで使えるツールの使い方を学ぶ機会となり、「未来の生産性」が向上したはずなのだ。

思いつきによる試行錯誤は「悪」なのだということを、身をもって実感した出来事だった。

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