ここでしか得られない体験を提供
ハーブテラスキャビンには、ハーブ専門店を全国に展開する「生活の木」がプロデュースしたプライベート・ハーブガーデンが付属している。ゲストは自分で摘んだ新鮮なハーブを使って、森に囲まれたキャビンの庭でハーブティーを楽しんだり、ハーブ入りのお風呂にゆったりとつかることができる。「きっとここだけ」という時間を過ごせる、独自性の高いグランピング・キャビンである。
今春のオープン後は20~30代後半の女性同士、そしてハーブに興味のある奥さまのいるご夫婦がメインの利用者となっているという。「部屋の雰囲気とハーブ園とのつながりがとてもよく、気持ちよい時間を過ごせる」といった声が寄せられている。
平均を離れたところに価値創造のヒントがある
エクストリーマー・リサーチは、市場の平均的な傾向をとらえる教科書的なマーケティング・リサーチとは異質な方法である。これまでにない画期的な価値の創造には、社会や市場の主流となっている行動や情報をいったん離れることが必要となることが少なくない。
もちろん、そこから商品開発をさらに詰めていくには、発見したN=1(極端な少数派)と共通する心理や行動特性を持った人たちが一定数いるかの確認なども必要となる。しかし、最初の起点はエクストリーマーとの出会いであり、ここから既存の製品やサービスとは一線を画する開発がはじまる。
このようなエクストリーマーとの出会いは、大がかりなリサーチを計画しなくても、皆さんの日常のなかにも潜んでいるかもしれない。そして、この出会いを活用すれば、ありそうでなかった、独自性に富んだマーケティングの企画につなげることができる。