※本稿は、北原孝彦『たった4年で100店舗の美容室を作った僕の考え方』(横浜タイガ出版)の一部を再編集したものです。
従業員からも必要とされるビジネスモデルを「置きに行く」
当たり前のことですが、経営者は「自分が作りたいと思っているもの」や「やりたいと思っていること」が、お客様だけでなく、従業員からも必要とされているかどうかを、まずは冷静に見極める必要があります。
よく「集客さえできれば、もっと売上が上がるはずだ」とか、「良い人材さえ採用できれば、うちの会社はもっと伸びるはずだ」と言う経営者がいますが、問題の本質は、実はそこではありません。
本当に問題なのは「自分がやりたいこと」と「お客様や従業員に求められていること」がズレてしまっている点です。
結果として、経営者は「お客様が集まらない……」「良い人材が全然集まらない……」といった苦しい戦いをせざるをえなくなってしまうのです。
お客様や従業員から「本当に必要とされるもの」であれば、向こうの方から探してでも、人がやって来るようになります。
では、お客様だけでなく、従業員からも必要とされるビジネスモデルは、いったいどのように構築すればいいのでしょうか?
その点については、これから説明しますが、僕のビジネスモデルを「一言で説明しなさい」と言われたら、僕は「置きに行ったビジネスモデル」と答えます。
ここで言う「置きに行く」というのは、具体的にどういうことなのでしょうか?
分かりやすく言えば、自分の意見を押し通すのではなく、お客様や従業員に対して、「本当に欲しいのはコレでしょう?」という器を作るということです。
そして、その器を「置きに行く」ということです。
その器に対して、お客様や従業員が自然に集まって来る姿をイメージしていただければ、分かりやすいのではないでしょうか?
そして、本当に肝心なのは、ここからです。
ビジネスモデルとして、お客様や従業員などの「人が集まる器」を作るためには、いったいどうすればいいのでしょうか?