おもちゃの質が良いか
また、だいたいどこの施設も、子供の保育や教育に関して何かしら理念を持っています。その結果、子供たちには少しでもいいものを使わせたいという気持ちが高まって、スコップ1個にしても100均のものじゃなく300円の良質なものにしたい、などと思うようになりがちです。プラスチック製よりも木製のものを、素材感のいいものを使わせてあげたい――。私自身、プリスクールの経営に携わっていた時は、儲けるどころか、自身の貯金を取り崩し、どんどん貧乏になっていました。
親御さんからは見えにくい部分かもしれませんし、ただの自己満足に思えてしまうかもしれません。でも例えば玩具などでプラスチック製のものより木製のものが多かったりすれば、プリスクール運営に対する経営者側の思い入れの深さの目安になるかもしれません。
逆に言うと、壊れたおもちゃや道具が置かれていたり、破れた壁紙がそのままになっている園は子供への想いが足りないと考えていいでしょう。園児の工作物が展示されていることはよくありますが、きれいに整理されているか。飾られていても、埃をかぶったままになっている園は要注意です(Xには埃まみれの工作がありました……)。
プリスクールに向いている家庭、向かない家庭
一般の学校に進学するとしても、小学校で英語が必修化され、その後の受験でも英語が得意な子が有利になる中、英語環境に入ることで子供が意識しないで子供がバイリンガルに育つというのはプリスクールの大きなメリットです。
ただ、ご家庭によって向き不向きはあります。プリスクールに合うのは、外国人の先生に対して、「なぜこのような学び方なのですか」っていう質問ができるご家庭です。例えば子供が小さな傷を作ったりした場合でも、「先生、どうしてここに傷があるのでしょうか?」と聞くことができれば、「○○くんと遊んでいる時にブロックで擦ってしまって」で終わる。でも英語だから先生に話しかけづらいと思ってしまう人や、施設のスタッフに訳してもらって話をするような人だと、先生に質問できなくてモヤモヤしてしまいがちです。
あえてプリスクールのデメリットを挙げるとすれば、日本的なお行儀をなかなか身に付けられない可能性があります。アメリカンスクール的なところでは、座り方もトイレに行くのも本人の自由ですから、日本的な文脈に従った行動がなかなか取れないことも考えられます(それが悪いとは一概には言えませんが)。