多様な体験をバランス良くすることで認知能力が上がる
では、スマホの代わりに何をやればいいか。
スマホを長時間やるせいで、本来やるべきことがおろそかになっている。そうであるなら、そのやるべきこととは何か。
家族との団欒や、戸外での運動。自室で勉強したり、家の周りをぐるっと散歩しながら、ボーッと空想をしてみたり。
特に子どもの脳は、多様な体験をバランス良くすることで、認知能力が効率的にアップしていきます。認知能力を鍛えたくてそればかりをトレーニングしていても、決して効果は上がらないのです。
問題はバランスです。目指すべき良きバランスがあり、スマホがそれを崩している。そうであれば、そのバランスがなぜ大事で、何が足りていないかを親子で話し合っていく必要があるのです。
子どもが過ごしたいライフスタイルや目標に対して、やるべきことは何なのか。もしもスマホをやらないのなら、代わりに何をするべきなのか。それを考えることがとても大事なのです。
テクノロジーとのほど良い距離感を早くから育てていく
大切なことなので何度も繰り返しますが、スマホなどのテクノロジーは、現代社会において大事な生活の一部です。何をするにも、スマホが必要。ですからテクノロジーのスキルを身につけることは、十分に必要なことです。
それゆえに、子どもをテクノロジーから完全に隔離しようとすることは、多くの場合、現実的ではないだけでなく、教育的でもないと私は考えています。
隔離ではなく、ほどほどの距離を取りながら、適度にテクノロジーを使いこなせる能力を養っていく。テクノロジーとのほど良い距離感を早くから育てていく。それが大切なのです。
では、上手な距離感を身につけるには、どうすればいいのでしょう。
次のような、三つの効果的な方法があります。
・テクノロジーブレイクを使う
・親がロールモデルになる